チャイナハウス「龍口酒家」、石橋幸オーナーシェフ!!

先日ランチでうかがい、『コレは!!』と感じてディナーですぜい。行って来ました、幡ヶ谷のChinaHause龍口飯店。こちらは予算を言って「おまかせ」となるシステム。本日は一人5000円でお願いしマシタ~(^_-)-☆

最終的にはペロッペロになってしまった俺、でした~(*´▽`*)V

幡ヶ谷。この店が在るゴールデンセンタービルは、1968年に建設されたそうだ。この昭和...というか闇市後に出来たマーケットからの集合建物は、都内各地にあるよネ~(お世話になってマス、ニュー新橋ビルさん!)。コチラもそのうちの一つなのでしょう。京王線で到着。地下鉄を降りてそのまま店に向かう。

友と合流して入店。さぁ~美味しいのをいただきましょう~♪ 

「今日はお世話になります、よろしくお願いいたしマース♪」と石橋シェフとご挨拶。酒は当然の紹興酒で生のカメ出し。さぁ、始まりますゼイ!!

トマトはフルーツ系の酢でキメてウマシ、白菜は辣白菜ではなく浅漬けなんだネ~、この切り方の見事な事が食感に繋がるのデス。ほのかな燻製風にする焼鶏、そしてクラゲの芯をあえて強調する食感...当然コレで驚いているのですが、この叉焼は...脂の甘味を引き出すベストな厚さ。ちょっと、いやいや、ビックリしました。この肉質で仕上げたからこその厚さなのでしょう。すんげぇ~旨かった...香菜でさらに引き立つ美味さデス、当然のグビグビ、グビグビ~っとネ~!!

と、黄ニラと自家製ベーコン登場! 最近思うのですが、加工した食材にソースを絡める料理が中国料理では主流になっているようで、結果としては“ハズレ無い”という傾向でしょう? どうかなぁ~と思うのデス。あの火力を制する事が中華の鍋を振る人間達の醍醐味ではないのかと思うのデス。この火を操る技術が鍋を振る男の技量。ま、経営という事業を行うオーナー的立場として、「この店に来たらコノ料理」がブレないのが大前提という現代常識があるのは当然デス。でもネ、食材が新鮮であればあるほど扱いは難しくなり、本来のその部分の持ち味を出さない方が、“いつもの味” が出来るようになるが店としての使命であるのデス。そう、現代の料理を提供する店としては常識なのでしょう...生な、新鮮な材料と対峙する時の高揚感...それとは、真逆な現代社会...忙しい店ほど、同じ料理を何遍も何遍も一日に作らなければいけないという不文律はあるが...ストライクなゾーンは当然あるのだが、その時、鍋を振る時に見た材料に合わせられる技術力が、鍋を振る人達の醍醐味ではないのかなぁ~。揚げた主材料にキッチリとレシピされたソースをかける料理と、材料の鮮度や切り終えた大きさとソノ鮮度を見て、鍋に火を入れてドノ位の熱さで材料を入れたらいいのか、その順番は?、そして調味料は? 常に試行錯誤し「いつもの自分が作る料理になるのか」を考えて炒める職人...前菜を食べて生紹興酒を飲んでいた時に出てきたコイツが、とっても美味しかった!!

お~、コチラが噂の“龍口酒家の海老チリ”!!

海老が活鞘巻なんデス。この海老特有の風味を生かすためにケチャップは使用していないとの事。そしてマイルドな仕上げにするための白胡麻絨毯。「辛い」料理は好きではないという石橋氏独自の発想から生まれた龍口エビチリはココでしか味わえませんゼイ(^_-)-☆

「誰よりも上手く包丁を扱い、そして一番美味い料理を作りたい!!」男の願いは切実だった。どうしたらいいのか...男には兄がいた。湯島聖堂を含め50店舗以上の店を経験出来たのは男の貪欲な探求心と時代背景、そして兄の口利きがあったからだそうだ。日本中国料理界を代表する一人として、今もその方からの教えに感謝し第一線で活躍している料理人が多数存在する。日本の薬膳料理始祖、四川料理の鬼才、故『岡野国勝』氏。その岡野氏とともに『一心会』を立ち上げた兄。日本中国料理協会終身名誉会長である大城宏喜氏の愛弟子で、大城氏の関わった数々の店に実戦部隊の長として活躍されていたそうだ。その環境を男は最大限に活かす。耳を澄まして目を皿のようにしていれば情報は自ずから飛び込んでくる。「あの店の板が凄い、この店の鍋は最高だ」・・・その技術を獲りに行く、会得したら次。やがて男は自分の城を手に入れるのだ!!

~金華ハムと新鮮アスパラの炒め~

~豆苗(トウミョウ)の炒め、干し海老風味~

素材が新鮮なので、身体に緑がしっかりと入ってきます。そして野菜料理の炒めこそシンプルで難易度が高いのデス。火の通し具合、塩加減...ウンメェ~なぁ~、二つの塩味でしかも炒め、なのに似て非なる味の食べ比べ。なんという自信の表れでしょうか。さすがビブグルマンを連続で取り続ける店ですナァ~!

紅腐肉をチト漬けて...これがウマシ~です...そして、デター!!

龍口酒家の特製、フカヒレの煮凝り(^_-)-☆

これを食べたくての、夜来店でした。冷たいフカヒレは崎陽軒本店オープンで原型をワサビ醤油というのから始まり、前職上海ダイニングの冽鎌チーフ(菜譜会)が出していた刺身は“ヅケ風”で、大御所の山岡先生の“まるごと姿煮”といろいろ頂戴しました。そして石橋オーナーシェフのはというと...蕩ける...シュワーっと広がる...混ぜ物(ゼラチンや寒天)無し...グビー...グビー...ウーマーイ!! 良いノを頂戴しました(^_-)-☆

 

男は自分の城を手に入れた、その地は蒲田。チャイナハウス、一人でこなす店として独立を決意した男はそのためにどうしたらいいかを考える。完全予約制、高額店舗ではなく適正な価格で食べられる店を目指す。良い材料を仕入れて仕込みをする事が出来れば、美味い料理は作れる、そのためには環境が必要でそれは完全予約制。男はその姿勢を貫く、マスコミの取材は一切お断り、鼻持ちならない上っ面の店ではない。今ご利用いただいているお客様で手一杯だった。取材でコメントする時間があったら仕込みに費やしたい。素直な思いだけなのに、取り巻く環境は勝手に動き出す・・・だが、ブレない。そして取材拒否で男を良く思っていない人々はやがて、男の料理に魅了され、お客様となっていく。味が人を引きよせ、人が人を呼び寄せる。媒体を使わずとも人が媒体となる口コミで知る人ぞ知る店として男の店は幡ヶ谷に移り、現在に至る。

白身魚の衣揚げ、甘酢ソース!!

って、コレが出たのは驚いた。チャイナハウスの伝説ではタブーなる一品でしょ。だって石橋シェフは「スブタは作らない人」だから。なぜかというと、「修行を始めた店で初めて酢豚をたべたんだけど...不味くて...俺はこの先この関係のは作らない!」と決意したそうだ。月日は流れて鎮江産の中国黒酢からその姿勢は変わり始める。今回用意していただいたのは白酢と醤油ベースの日本式...普通に旨しデス!

特大の活帆立貝の蒸し物!!

デカいよネ~、割いて食えるような帆立は縦横に切っても、コノ大きさ。そして臭み無しの仕上げでウマシ~♪

ハルマキの揚げ具合、具の調合ともにヨシでした。いや~この辺で〆をお願いしマース!!

丸鶏とスッポンをベースにした薬膳スープは、コチラの店の代名詞デス。胸にネ、熱いのがクゥーっと...あ~胃が広がる。チャーハンとリーメンでフィニッシュ!!

石橋幸オーナーシェフ監修のクロレラ入りの翡翠麺は龍口酒家の名物。食べれちゃうのが凄いネ~。中国和え麺ですナァ~(^_-)-☆

自家製チャーシューのチャーハン。パラッパラな仕上がりは鍋を熟知した男の真骨頂。実は蒲田では出していなかったそうデス。俺の店は料理で満足する店だから米は炊かないという姿勢は貫いたそうですが、あんまりにも言われるので「じゃぁ、そこのコンビニにパックで売ってるからどうしても食べたいようでしたらソコで買ってきて下さい」...普通のマニュアル上ではありえないパックゴハン売れ行きに特例となり、蒲田のチャイナハウス近くのコンビニには、パックゴハンのコーナーが出来ていたそうだ。スブタ(甘酢ソース系)でもそうだが、月日は流れて店も一人で切り盛りするスタイルから脱却したので、幡ヶ谷ではチャーハンが食べれると、当時のお客様は喜んでいるそうデス(^_-)-☆

美味しくいただきうました、石橋幸オーナーシェフ。楽しい時間を仲間と共に過ごせました、ありがとうございマス。まだまだうかがいたい事もありますので、これからもよろしくお願いいたしマース(^_-)-☆

★ 龍口酒家 https://r.gnavi.co.jp/945a0tce0000/  

和魂華才、俺のCHIなサロン!

日本の中国料理についてのこれまでの知識、そしてこれからの情報を自分なりにまとめて発信しマス! ご興味ある方はぜひお付き合いいただければ幸いデース(^_-)-☆